乳幼児期から育てにくさ、何か違うと感じ相談しつづけ、小学校入学してからKは日々の困難感が増し小学校1年生の夏にASD、ADHDの診断がつきました。
2020年2月頃、市の議員さんと教育委員会の教育部長さん、教育長さん達とお話しする機会があり、様々なお話しの中には学校の支援クラスの話しもありました。
学校に支援クラスがあること発達障害に理解があることを話していましたが、現場の現状はなかなか理解してもらいにくいだろうなと昨年の経験から今となっては感じています。
「イライラしやすい自分を何とかしたい。勉強に集中したい。」1年生の時にそう話してKは自らも支援クラスで学ぶことを希望し、2年生からは支援クラスでさんすうとこくごを学んでいます。
先生方にKの特性や困難感を理解してもらうことが難しく、私も医師、市の発達支援センター臨床心理士、県の発達支援センター臨床心理士に定期的にというより、何かあることが頻繁なのでそのたびに相談し、Kの言動や行動から今の状況や何をすべきかなどを相談しつづけていました。
医師のアドバイスにより
☆学校での環境調整の大切さ。先生の言動や対応も含めて。
☆トラブルがあってもなくても定期的にスクールカウンセラーに相談すること。
☆スクールカウンセラーは月に一度程度なので、相談しやすい先生に1週間に一度10分話しをすることでイライラをためないようにすること。イライラをためて爆発が大きくのらないように。
☆クールダウンの場所を決めること。
を学校に伝え対応してもらいましたが、学校からはKのことで毎週毎週電話がきていました。
電話がくるたびに、学校側もストレートに「困るんです。」とは言いませんが、先生方の言いたい気持ちは伝わっていたので私もどうすべきかを様々な機関に相談していました。
クールダウンの場所が学校側の都合で度々変わっていたり、Kのクールダウンの意味合いが学校側にうまく理解してもらえていなかったり。Kは困難感が日に日に増していました。
学校からはKがイライラして机を蹴った様子を支援担任が他の先生に相談しようと本人の許可なく撮影し、本人が画像を消して!と言っていた事実があったこと。
その件では校長先生、教頭先生からの謝罪がありましたが、それを聞いた私は撮影自体ありえない話しだけど、他の先生に相談といってもイライラした一部分だけ見ても何も解決しないのに、、、と怒りとショックでした。
何故イライラしているのか、
その困難感を解決しないと何も変わらないことにどうして気づいてくれないのだろう。
起きてしまった事よりこれからどうするべきかを考えてもらいたい!私達家族はそう感じていました。
その後も学校での本人の困難感は続きました。特性から先生の説明を言葉のままに捉えるため、先生の中では伝えたと感じていても本人には先生の意図までは伝わっていないこともよくあります。
これと決めたらこうなってしまうことで、Kのこだわりで担任もKに爆発してしまったことがありました。
Kは担任の言動に荒れていました。
私が迎えに行った後、Kは校長先生やスクールカウンセラー、発達支援センター臨床心理士にその日あった先生の言動とその時の状況を自分で相談していました。
私からも先生方の言動について、子供達に与える影響は大きいため気をつけてほしいことをお願いしました。
「先生だってイライラすることもある。イライラしたらすぐに保健室に行けるのはズルい。」先生はそう言ってしまったようです。
「クールダウンがうまくできないから焦るんだ。」
「イライラすることが嫌!」
「イライラしたくてイライラしているわけじゃない!」
「周りのお友達にイライラしている自分を見られたくない。」
と、Kは私によく話していました。
困難感を先生に理解してもらいにくく、先生方はイライラしたら伝えてくれたらと毎回話していましたが、
何故今イライラしたのか、
イライラを落ちつかせるためにどうしたいか
をイライラしているその場で先生に伝えることは自己肯定感がかなり低くなっている状況の今のKでは難しいのです。
今は伝えることがうまくできない状況であることを先生方に伝えてカードの提示などを相談しました。
クールダウンがうまくできず困難感の多い子供が先生から「イライラしたら保健室に行くのはズルい」と言われてしまったら、、、。
他にも先生からはショックな言動はありました。
先生の本音がでてしまったんだ。
せっかく家でなんとかKの困難感をフォローしていても今の状況では先生にとってもKにとってもマイナスになってしまう。
担任からは「絶対に言ってはいけないことを言ってしまいました。、、、完全に私が悪いです。感情を爆発させてしまいました。」と謝罪がありました。
ベテランの先生でした。
以前Kの主治医が話していましたが、Kのような特性がある子に合わない先生は合わないから先生にとっても、子供にとっても辛くなるだけ。今がまさにそれです。
先生方にはKの特性がわかりにくく、Kが何故イライラしたかわからないと言われることもあり、行動に注目されてしまうため、何がわからなくて、何を思ってその言動や行動をしていたのかなどをその都度、Kから話しを聞いて先生方に伝えていました。
例えば授業の内容、説明がどの部分でわからなくなっていたからKの場合、このように説明すると伝わりやすいかもしれないといった感じに。 Kが何故その行動をしたのかをKから話しを聞いて先生方に伝えていました。
私は学校側からの電話のたびに今度は何だろ、とマイナスな気持ちになっていました。 同じく心理学を学ぶ仲間達に相談した時に「息子の良い面を教えてください。」って伝えてみては?そんな内容が返ってきました。 なるほど!日頃マイナス的な事ばかりだから良い面も探してもらおう。
そして、先生方にはKの良い部分も見つけてもらえたら嬉しいです。と伝えました。
Kはイライラしやすい自分と周りとの違いに悩んでいました。
さらに学校での困難感が多くトラブル続きで自信を失ってばかりでした。
ですが、口は達者で頭の回転は早いので先生の言葉や説明に納得できないと、なんで、どうしてと食いついてしまったり、思うようにできないとイライラしやすかったり、それにより先生もイライラしやすくなっていました。
トラブルがあってから動くのではなくトラブルが起きないようにしていきたい。
今までずっと様々な機関に相談し、その内容を学校に伝えていましたが、学校からのフィードバックがないこと、一方通行となっているため専門職を交えて定期的な話し合いをしたいことを校長先生、教頭先生に相談し、県や市の発達支援センターからもその必要性を以前からも言われていたので今では月に一度臨床心理士、クラス担任、支援担任と保護者で話し合いがされるようになりました。
Kの良い部分を見つけてもらうことで、極端に低くなっていたKの自己肯定感も少しずつ上がってきています。
自己肯定感が上がることでイライラしにくくなることにも繋がります。
Kはお友達と遊ぶことが何よりの楽しみでトラブルで辛いことがあっても、友達に会いたくて学校に行っていました。
少しずつ先生達との関係も変わってきています。
先生方が声かけや対応をKに合わせ、環境調整のおかげで、少しずつ変わり学校ではイライラしにくくもなってきています。
医師からは
特性から本人は本当にわかっていないからできずにいるけれど、できるはずなのになぜやらないんだ?
わがままなのでは?と周囲に思われやすいこと。
先生によってはKのような特性に合う合わないがあること。
大切なことは、ささいな、当たり前と思うことでも学校でもほめてもらうこと。
を以前より聞いていました。
自己肯定感を上げる大切さ。
自己肯定感が低くなればなるほど、Kはイライラしやすくなり、「どうせ自分なんかいなくなればいいんだ。」「死にたい。」クールダウンがうまくできないからと自分の体に落書きをしたり、見えないから大丈夫と上履きの内側に落書きをしたり、鉛筆で自分を傷つけようとしたりしたこともありました。
はじめてKの口から「死にたい」と出たのは1年生でした。
私達にはなかなか理解しにくいかもしれませんが、本人は死にたいくらい辛いことをわかってほしい。そんな思いだったのです。
最初聞いた時は私もビックリしましたが、「死にたいくらい辛いことがあったんだね。」と話しを聞いていました。
Kの場合、どんなことでもはじめてのことは見通しがつかないため、不安感がとても強く、慣れるまでに周りからは、え?まだわからないの?なんですぐにやらないの?と思われるほど理解にとても時間がかかります。
2020年とにかく毎日いろいろありました。2021年、Kの特性を先生方が理解しやすいように引き続き学校や様々な機関と連携しながらKの学校生活の困難感を軽減していきたいです。