Kには最近、歳上の小学生のA君というお友達がいます。
習い事が一緒で仲良くなった二人。
二人とも走ることが大好き、工作が得意。
私から見たA君は優しく、面倒見の良いお兄ちゃんです。
Kがこんなことを話していました。「A君もうかえっちゃったからな。A君がいるとなんだか安心するんだ。」安心できるお友達って素敵な関係だな。と私はなんだかほっこりとしていました。
言葉が達者なKは、普段は冷静に友達を見れていても、勝ち負けがある遊びになるとプライドがまげられず、お友達とのトラブルが目立ちます。
けれどA君はいつも冷静に優しく対応し、見守ってくれていました。
Kは歳上の小学生から嫌がれてしまうことが多々あります。
それは、何かやりたいと思うとそれに突っ走るため、相手の考えや気持ちが察しにくく距離感がつかめずに相手にズカズカ踏み込んでしまうからです。
学校の休み時間、他の学年とも遊ぶこともあり、けいどろやドッチボールになるとKは当たった、当たってない、タッチされた、されてないでたびたびトラブルになります。
Kが間違っていても意見を一切曲げません。自分がこうだと思ったら、こう。で言いはってしまうのです。そのため上の学年からは「うざい。」と言われてしまったことも。
本人はかなり体力もあり、運動が得意なため自分も一緒にできるという思いから上の学年に混じりたいのです。
A君は何故いつもあんなに優しく、Kを理解してくれるのかな。
Kの対応にA君は困ったりないかな?と私は少し気になっていました。
A君ママと話しをした時にA君自身もK同様に悩んでいたことを知りました。同じくASD、ADHDでした。
A君はクールダウンがうまくできないため、診断されてからは薬でコントロールしているそうです。
成長とともに薬の量の調節などでコントロールがうまくいかず難しい時もあるようです。
A君は「今はイライラしても周りに変て馬鹿にされないように、学校でイライラしたら机の下で指先使って工作して、イライラ発散してるんだ。」「K、イライラした時は情緒学級に行くのも良いよ!」「昔はコントロールできなかったんだ。」「まわりに馬鹿にされないように、自分の得意なことを見つけるんだよ。将来は自分の得意なことを活かすんだ!」
A君と「苦労した人は、人の痛みのわかる人間になるもんね。」そんな話しを一緒にしていた時にKは「人の痛み?ねぇねぇ、何が痛いの?」と言っていました。
Kに人の痛みがわかるってどういうことかを説明してくれていたA君。
A君は自分の経験からKの大変さ、辛さがわかるからこそいつも共感して対応してくれていたり、お兄ちゃん目線で一緒に考えてくれていたりしていたのです。
知らず知らずお友達になった二人ですが、お互い何か波長が合ったのでしょう。
様々なの人と接する中で様々なトラブルはどうしても発生してきますが、初めから問題が起きないようにその環境を避けて心配するのではなく、問題が起きたらその都度考え、様々な環境を通してK自身が気づいて行動できるようにしてこれからもフォローしてあげたいです。